引っ越しでエアコンを移設する場合、取り外しをしなければならない大仕事がありますね。
引っ越し業者さん、電気業者さんを問わず、〇時間前、もしくは前日には電源を切っておいてください、と言われることがあります。
その理由はどうしてでしょうか。
そして本当に切らなければならないでしょうか?
そのあたりを見ていきましょう!
目次
引っ越しで取り外し前に電源をオフ!と言われる理由は?
エアコンを運転させていると、冷媒ガスが室内機と室外機の間を循環していることはご存知ですね?
でもエアコンが停止していると、ガスは室外機に集まった状態です。
エアコンを取り外すときには、室内機と室外機を接続している配管パイプを取り外しますが、エアコンを停止させていると、冷媒ガスが漏れだす量はかなり少なくなります。
ただ取り外しの時にエアコンをつけていたり、ぎりぎりまで運転させていたりすると、冷媒ガスが大量に失われてしまうので、ガスを補充する必要が出てきます。
取り付けたときにエアコンが効かないということもあり、するとガス補充の出費が必要になりますね。
そういうことからエアコンを何時間か前に切ってください、と言われるのです。
引っ越し前、エアコンは何時間前に切る必要がある?
冷媒ガスの点では前夜がいいと言われる
朝から引っ越しの場合は、前夜から使わないことがいいといわれます。
前夜から使わなければ、ガスはほぼ完全に室外機に集まるので、ガス漏れの心配はあまりありません。
漏れていたとしても補充は少しで済みます。
午後の引っ越し…4~6時間前でも
午後の引っ越しで前夜から電源を落としていては、暑い!寒い!という理由でそういうわけにもいきませんね。
冷媒ガスは4~6時間エアコンを停止していれば、室外機に戻って集まるようです。
完全ではないため多少のガス漏れはする可能性があるので、補充が必要になることがあります。
このぐらい電源を切っておけば、取り外しに問題がないと思われる時間でしょう。
我慢できない事情がある!直前まで使っているとどうなる?
暑かったり寒かったりする時期の真っただ中での引っ越しには、エアコンを完全に切って数時間過ごすのは厳しいですね。
特に赤ちゃんや高齢者、病気の人や小動物がいるなど、室温を一定に保たなければならない事情がある場合に、エアコンを切ることができないことがあります。
その場合は取り外す直前まで使っている方も少なくありません。
ガスはポンプダウンをする
冷媒ガスの問題だけなら、まずエアコンを取り外すときに、ガスを室外機に戻すポンプダウンという作業が行われます。
そのため自然にガスが戻るのを待たなくても、あまり問題がないともいえます。
直前まで使っていても、ガスを人力で室外機に戻すので、この点は深く考えなくてもいいかもしれませんね。
結露水の問題も
冷房の場合、直前まで使っていると結露水が残っています。
外すときに水が垂れて部屋を汚すという問題があります。
また室内機内には制御基板がありますが、それに結露水がかかると故障する可能性がまったくないとは言い切れません。
ただこの結露水が何時間で乾くかは、引っ越し時の気温やエアコンの性能によって違うので、何時間とは完全にわからないところがあります。
数時間前に電源を落としていても、取り外しのときに水がポタポタ落ちる場合もあります。
まとめ
引っ越しの4~6時間前にはエアコンの電源をオフにしておくことが一番いいといえますが、酷暑の夏や厳寒の冬に、そんな気温を何時間も我慢できるものではありませんね。
直前まで使っていて無事取り外しや取り付けをした方は少なくありません。
また引っ越しでエアコンを取り外すときには、業者さん自身が15分ほど冷房を試しに運転してみます。
何時間も辛抱していても、直前に冷房をつけるので、エアコンを切っておくことにあまり意味がないという部分もあります。
我慢できる範囲なら6時間ほど前に切っておいたほうがいいでしょう。
酷暑にはぎりぎりまで運転しておいても大丈夫な方がたくさんいた、と頭に入れておいていいのではないでしょうか。
ただしどのエアコンも大丈夫、と断言できるものではないので、どういう理由で業者さんから注意されているかはご了承の上で、判断なさってくださいね。